車の運転中にお腹痛くなってコンビニのトイレを借りたらスリリングな気持ちになった件。
コンビニトイレの便座に座って用を足し終えて、トイレットペーパーを使おうとした瞬間に異変に気がついた。
トイレットペーパーが30cmぐらいしかなかったのだ。
でも予備入れの棚があるからそこに入ってるだろう。
そう思い棚を開けたらトイレットペーパーはなんと一個も入ってない。
狭いトイレの個室全部を見渡してもトイレットペーパーらしきものはひとつもない。
実質このわずか30cmのトイレットペーパーが今の私に与えられた全てなのだ。
もちろんウォシュレットは使ったけど、そんなものは信用ならない。
割と長めにウォシュレットを当ててもトイレットペーパーに付く時があるからだ。
しかし今はウォシュレットが全ての鍵を握ってる。
ウォシュレットに頼るしかない。
私はさっきウォシュレットし終えたばかりなのにもう一度ウォシュレットを当てた。
いつもの倍の時間、いや3倍の時間を当てた。
ウォシュレットの水が温水から水に変わってしまったけど、そんなの関係ねぇー。
冷たいとか言ってられない。
今ある30cmのトイレットペーパーは水を拭き取る為だけのツールだ。
どんなことがあってもトイレットペーパーで便をふくなんて出来ない。
なぜなら圧倒的に足りないからだ。
ウォシュレットの冷たい水で体もすっかり冷えた頃、意を決してウォシュレットを止めてトイレットペーパーを使う時が来た。
思いの外ネットリついたらどうしようとかネガティブな思考になりながらも私は祈った。
『神様!!』と。
『トイレの神様!!』と。
『いや、トイレの紙様!!』と。
恐る恐るトイレットペーパーで拭いたら…
水…だけ…だった。
魔物はトイレットペーパーに付かなかったのだ。
わずか30cmのトイレットペーパーのみで無事乗り越えられたということなのだ。
私は自分の中の魔物に勝ったのだ
さっきまで半泣き状態で地獄にでも来たかのような空気だったのに一瞬でお花畑にでも居るかのような優しい気持ちになれた。
願えば叶うということをあらためて実感した出来事だった。
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